
塗料ってなんだろう
塗料は、簡単にいうと「固まる前のプラスチック」みたいなものだよ。樹脂や顔料が水やシンナーに溶けてドロドロになっている。それが固まると塗膜といわれる乾いた固い膜になるんだ。
絵具と同じだけど、たいていの塗料は一旦固まるともう溶けることはないんだ。プラスチックと同じになるからね。粉体塗料っていう小麦粉のような粉の塗料もあるけれど一般的には液体の塗料が多いから今日はそれを説明するね
そうだよね。わかりにくいから絵にするね。難しく言うと溶媒というシンナーや水に、樹脂や顔料や添加剤が溶けている。塗料を何かに塗ると、シンナーは蒸発してそれ以外の成分が残るんだ。残った成分は、ケミストリして塗膜になるんだよ。

塗料は、樹脂、溶媒、顔料、添加剤でできている
シンナーは、石油からつくられるガソリンやアルコールと同じ有機溶剤と言われる液体なんだ。樹脂や顔料が溶けやすいのと蒸発が早いから使われるけど、今は環境に良くないことから水に代えられている。建物に塗る塗料は殆ど水に溶かされている。そんな塗料を水性塗料と言うよ。

樹脂は塗膜の主成分で石油からできる高分子化合物なんだ。イメージは接着剤のように透明な感じ、接着剤も塗料の仲間といえるね。樹脂は色んな化学反応によって固まる。アクリル樹脂、シリコン樹脂などたくさんの種類があって、樹脂ごとに性能が変わってくるんだ。
樹脂は石油からできるものが殆どだけど、もとは漆や琥珀のような樹から取れたんだ。樹から採れる脂だから樹脂だね。昔からある漆塗りの漆はウルチオールと言う樹脂で、琥珀は樹の樹脂が化石化したものだよ。
顔料は塗料に色をつける役目が主なんだけど、アルミや雲母のようなキラキラさせる物質や錆を防ぐ機能のものもある。その種類は大きくわけて、着色顔料、体質顔料、さび止め顔料、骨材の4種類がある。詳しくは別の機会に説明するね。
添加剤は、塗料の性能を補助的に向上させる役割を持っている。料理の調味料みたいな感じかな。添加剤も、沈殿防止剤、たれ防止剤などたくさんの種類があるよ。

まとめると、塗料は、樹脂、溶媒、顔料、添加剤の四つでできている。塗料は液体なので複雑な形の物に塗ることができるから便利なんだ。家やビル、自動車や船、冷蔵庫やテーブル、ほんとにたくさんの物に塗料が塗られているよ。

塗料を塗ったときは、シンナー(水)があるからベトベトしている。ペンキ塗りたての状態だね。しばらく放って置いたり熱をかけたりすると、シンナーが蒸発する。
シンナーが減っていくと、樹脂が固まっていく。樹脂の一番小さい分子には手が有あって、それを繋いでいくイメージだね。

そうして固まったら、もう元には戻らない。触っても大丈夫になるんだ。
塗料の役割ってなんなの
塗料の役割は「保護」「美観」「特別な機能」の三つと言われる。塗料がその機能を発揮できるようにそれぞれの原料が選ばれるんだ。
「保護」の機能は、家の壁が傷むのを防いだり、自動車や船の鉄板が錆びるのを防ぐことにある。保護すると同時に綺麗な色や模様をつけて「美観の付与」もやってるんだ。
みんながいつも見ている塗料は塗られた後の塗膜の状態なんだけどもとは液体が多い。塗料を塗る物(被塗物と言うよ)にぴったりの方法で塗ると、綺麗な建物や家電や自動車ができあがるってわけ。DIYでは自分で好きなものに塗料を塗っているね。

街にはたくさんの色がある。塗料が頑張っているんだ。塗料が無くなると、街は寂しくなるかもしれないね。